スミス英会話大津校ブログ/京都市バスで受けた英語での親切
by Chiharu、スミス英会話大津校
先日、私と3歳になる息子が、京都に住む祖父母宅を訪ねた時の話です。
昼頃に祖父母宅に到着した私たちは、早速豪華なお寿司を一緒に食べ、息子がハマっているトランプを何度も何度もし、そろそろ息子も眠くなってきたかなという頃に帰路につくことにしました。3時ごろの京都市バスで京都駅へ向かったのですが、平日だったにも関わらず、バス車内は乗客でいっぱい!というのも、伏見稲荷大社に来る観光客が、このバスをよく利用するからです。ここ5年ぐらいでしょうか、車内の雰囲気もガラッと変化しました。今では、車内は様々な言語を話す人たちでいっぱいです。日本語を話している人は2、3人。あとの15人ぐらいは皆、別の言語を話しているのです。今回もそういう状況で、それはまるでカナダのバンクーバー市内のバスの中のようでした(カナダは多民族、多文化主義国家です)。
遊び疲れ、少し眠くなってきている3才児と混んだバスに乗るというのは、とても大変なことです。始めは、頑張って立っていた息子ですが、すぐに”up! up!”(抱っこ、抱っこ)とせがみ、私は仕方なく重いリュックを背負いながら16キロもある息子を抱っこして乗っていました。すると、私たちの目の前に座っていた若い女性が、
“Do you want to sit here?” (ここに座りたいですか?)と聞いてくれたのです。私は、
“Oh, thank you very much!” (ありがとうございます。)と答え、息子を座らせることが出来ました。息子も恥ずかしげに、”Thank you.” とお礼を言い、無事15分間のバスの旅を終えることが出来ました。
この席を譲って下さった女性は、別の席に座っていた家族の側に立っておしゃべりをされていました。ふと聞こえてきた会話は、英語ではありませんでした。一体、何語だったのでしょう?聞いた感じでは、アジアのどの国かの言語だと思います。私たちに席を譲って下さった時、英語で語りかけてくれたのは、きっと私と息子が英語で会話をしていたからでしょうね。バスの中で席を譲るという行為は、「譲ってあげたい!」と思っても、なかなかできないものです。勇気がいることです。彼女は、英語も母国語のようにペラペラ話す人だったのかもしれませんし、そうでなかったのかもしれません。どちらにしても、日本において、その場に適切な言語を選んで、席を譲って下さった親切な行為に感謝し、とても温かい気持ちになりました。
そして、京都駅から大津駅へ向かうJRの中。息子はまた”up! up!”(抱っこ、抱っこ)と繰り返し、私はそんな息子を抱っこしながらバランスをとって乗っていました。すると、斜め前に座ってらっしゃった女性が、「こちらどうぞ。」と席を譲って下さいました。英語で話をしていた私と息子を無視したり避けたりするのではなく、日本語で席を譲ってくたさったことにも感動しました。
一日に二度も見知らぬ方々の親切に助けられたのは、今回が初めてだったと思います。人と人とが顔を合わし、言葉を交わし、交流することが年々減ってきていることを悲しく思っている私ですが、このように、見知らぬ人たちとの5秒ほどの優しさ溢れる交流があることで、まだまだ人間社会も大丈夫かなと思うことが出来ます。
Chiharu、スミス英会話大津校