ここ数週間、音楽史上最も偉大なアーティストの一人であるマイケル・ジャクソンを失ったことで、世界中の人が嘆き悲しんでいます。私は小さい頃からマイケル・ジャクソンの曲を聞いて育ちました。彼の作品の一つである“Beat it”は、私の音楽に対する見方を変えた曲です。きっと私だけでなく、ほかの大勢の人たちにとっても彼はそういう存在であったはずです。今日の子どもたちに、マイケルがどれほど大きな影響を与えた人物だったのかを分からせるのは難しいと思います。彼は音楽とファッションとダンスを独特のスタイルで融合させて、テレビ音楽業界に旋風を巻き起こしました。彼の作品の素晴らしさは時を越えてもなお色あせることはありません。彼の衝撃的な死をきっかけに、その比類ない才能は再び脚光を浴び始めました。悲しい事にここ数年間は、常軌を逸した行動が報道されて、素晴しい経歴を傷つけてしまっていたのですが。

Kenが先日ソープボックスに投稿していたように、彼の偉業を目の当たりにすれば、マイケルという人間がどれだけ素晴しかったのかが分かると思います。

私はラッキーな事に、1990年代にバンコクで行われたコンサートで彼をナマで見たことがあります。音響設備の質と天候の理由から、今まで行ったコンサートの中でナンバーワンだったとは言いにくいのですが、それでも彼はあらゆる技術を駆使する名人だったということは断言できます。最初に会場の照明が消えた瞬間、会場は大興奮に包まれました。それから数分後に大きな爆発音とともにステージ上にマイケルが現れました。観客のボルテージは一気に上昇します。でもそこから2分間ほど、彼はピクリとも動きません。ただその場に立っていて、まるでセットと同化しているようでした。そして、ついに、彼は動いたのです。あの時のことは今でもはっきりと覚えています。彼がした事と言えば、ただ顔を右から左に動かしただけだったのですが、その効果ときたら、言葉では表現できないほどの興奮をスタジアムにいた全ての人間に与えたのです。これまで様々なアーティストのライブに行った事がありますが、今でもあの夜のことを思い出すと、彼がいかに偉大なアーティストだったのかを痛感します。観衆が何を求めているのかを熟知していて、求められている以上のものを提供できる人でした。

彼の死はとても惜しまれることでしょう。

Adrian

Many thanks to Yasuko Isayama for her hard work translating my article

in Hirakata, Teacher's Thoughts by Mark | July 24, 2009 | 0 comments

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