日本の運動会を英語でどう表現しよう?

日本の運動会を英語でどう表現しよう?

by Chiharu スミス英会話大津校

朝8時45分に集合、9時開会式。
毎年、各町に分かれて様々な年代の学区市民が小学校の運動場に整列する中、地域の教育、福祉、市政に携わる方々から開会の挨拶を頂き、国旗掲揚、式の終わりには全員で怪我防止のためにラジオ体操(注:幼い頃から親しんでいるため、参加者全員知っている)。
開会式が終わると、各地域ごとに建てたテントの下で、お菓子を食べたりおしゃべりをしたりしながら、綱引きやラグビーボール蹴り競争など様々な各町対抗の競技を楽しむ。午前の部の最後には、滋賀県ではお馴染みの江州音頭を老若男女大きな円になって踊り、その後地域ごとにお弁当タイム。午後の部にも玉入れやリレーなど多くの競技があり、最後には閉会式と景品が当たる抽選会が行われ、「いい運動になったねー。」と言いながらなごやかに終了。

これは、エドワードと私が住む地域の秋の運動会の情景です。
日本で生まれ育った方や現在日本に住む方なら、多少の違いはあれど、なんとなく想像できる秋の一日なのではないでしょうか。ところが、日本に初めてやってくる方々にとって日本の運動会というのは、想像するのがとても難しい催し事なのです。エドワード曰く、彼の母国であるカナダにも運動競技会のようなものはあるらしいのですが、彼が経験したものはオリンピックのように個人で成績を競うタイプだったそうです。日本のように、様々な年代の人が大勢集まり、争いや諍いもなく、ただただ自分の地域を代表して競技に参加し、応援者は、勝っても負けても「よく頑張った!」と労ってくれる。こんな光景はカナダで見たことがないと言います。日本の地域の運動会を成功させるには、多くの人々の協力が必要になります。まず、その学区に住む各世帯が加入する自治会というものが存在しなければ、自治会ごとのチームを作ることができません。その自治会から体育関係の催し事のお世話をする自治会役員が様々な準備をします。そして運動会の競技に参加する自治会代表選手やそれを応援する地域の皆さんの「参加してみようかな」という気持ちがなければ成り立ちません。

エドワードが初めて私と一緒に地域の運動会に参加した時、”I don’t think we have this type of sports event in Canada.”と驚き顔で彼が教えてくれました。それを聞いて、日本の運動会というものが文化的に独特であるかもしれないと再認識し、「この運動会、エドワードから質問攻めにあうだろうし、説明し続ける一日になりそうだぞ!」と覚悟を決めたのを覚えています。玉入れ、綱引き、その他様々な競技のルール説明だけでなく、いつどのタイミングで入場門へ行くのか、地域のゼッケンをつけて競技に参加することや、自治会から頂くお弁当のことなど、話すことは盛りだくさんでした。

今年、私の小中学校時代の友人のご主人(カナダ人)が、同じ地域の運動会に参加してくれたのですが、彼にとって初めての運動会。運動会参加歴11年ベテランのエドワードが、メールで前もって運動会の様子を彼に説明してはいたのですが、やはり参加してみないと分からない面白さがあったようです。

エドワードのご両親も、来日が運動会時期であれば必ず参加してくださいます。カナディアンの二人にとって初めは分からないこと、不思議な事だらけのようでしたが、私とエドワードが一つずつ競技の内容を説明し、実際に何度も参加するうちに自然と慣れ、”We love the sports festival.”と言って、地域住民の応援を受けながら活躍してくださいます。ご近所の皆さんは、毎年、「今年はエドワードのご両親、運動会に参加してくださるの?」と笑顔で聞いてくださいます。

カナダ人の夫と共に日本で生活していると、日本の習慣、伝統、風習、歴史、地理、その他様々なものを今までとは違う視点で見つめ直す事が出来るように思います。彼や息子たちとの共通語である英語で生活しながら日本での日々の出来事を語り合うことで、常に新たな発見があります。運動会のように、開催されて当たり前だと思っていることは、本当は当たり前でもなんでもなく、今までその土地に生きてきた人々の努力や気合の結晶であり、毎年やってくる運動会という一日一日の積み重ねですよね。ご近所の皆さんが毎年守り続けてこられた伝統的催しを、”What a nice event!”と夫や義理の両親、友人の夫に言ってもらうことで気付く日本での幸せです。

Chiharu スミス英会話大津校

 

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